うめすこんぶ

日々のプログラミングで残しておきたいメモ.何かの役に立てれば幸いです.

論理と発想の一体化 「あの人はなぜ東大卒に勝てるのか」を読んで

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作者は、もと東大卒、BBC(ボストン・コンサルティング・グループ)をでられた津田さん。

主旨は、以下のとおり。 現在の世界は、考える力(発想力)によってアイデアを出したものが、知識では勝てない東大卒の人に下克上できる時代。 では、その発想力を身に付けるにはどうすればいいか。作者は、発想力=論理的思考力と言っています。 つまり、論理的思考力を鍛えることこそ、発想力に繋がるというのです。

あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―――論理思考のシンプルな本質

あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか―――論理思考のシンプルな本質

以下、詳細。

あるテレビ番組を見ていたところ、みんなに人気なパンのランキングが発表されていました。3位はあんぱん、2位はメロンパン、では1位は。。。?

実は「食パン」。多くの人はこの結果に拍子抜けするはずです。人気1位にもかかわらず、なぜ多くの人は食パンを発想できなかったのでしょうか。

ビジネスの世界では競合より素早くアイデアを発想し、素早くアイデアを形にして売っていくことが求められます。では、そのアイデアはどこから来ているのか。食パンと同じように、多くのヒット商品は、みんなが見過ごしている、気がついたら、「なんだそんなことか」と思われるようなものであったりします。この世のアイデアは、どうしても思いつけなかった、これには勝てそうにないな、という「まいった」の数より、食パンの例のように、「しまった、それか~」となるようなアイデアが実は9割なんですね。

だから、逆に考えれば、競合に「しまった」と思われるようなアイデアを、競合より先に発想すれば、勝てる確率も上がります。

では発想の源は、ということですが、著者は「論理思考」の力と言っています。 他人のアイデアに負けた時、私たちは、知識が足りなかったから、ひらめきが足りなかったから、と考えてしまいますが、実はそうではないんですね。

発想力を身につけることの意義 現在は知的下克上ができる時代

現在は、時代の変わり目だと言われています。まるで、平成の戦国時代。この時代で勝つには、学歴ではなく、発想力を身につけることが大切です。頭のいい人の条件は、変わりました。学歴を持った人のように、膨大な知識があるかどうか、ということではなく、発想力、考える力があるかどうかが条件になったといいます。例えば、お笑い芸人の又吉さんが、「火花」で芥川賞を取られました。著者の経験上、お笑い芸人の方々の発想力、考える力は優れいているようです。今や民法と比べて、「知の担い手」であるNHKでも、お笑い芸人の方が司会もするようになりました。

時代が求めている、ということ以外にも、今の時代、知識は簡単に入手できます。ネット上では検索によって、頭にない情報がすぐ取れるようになり、相対的に昔と比べて知識の価値が暴落しました。

また、知識の力では、勝つには自分も膨大な知識が必要になり、東大卒の人並みに勉強しするためのコストが掛かり過ぎます。であれば、時代の要請でもある発想力を身につけるほうが重要なのです。

発想力を広げるには?

発想力の大きさとはなんでしょうか。それは、発想のスピードを早めて、とにかく大量に思いつく、「量」にあります。

しかし、発想の質は、考えた時間に比例する、そう考える人もいるかもしれません。優れた質の発想をいくつも思いついた歴代の天才たちは、膨大な量の駄作となるアイデアも同時に生み出していたのです。例えば、発明王のトーマス・エジソン。彼は、1000の特許を取得しましたが、その裏で3500冊のノートを残したと言われます。ピカソも作成した芸術作品の数は2万点。手塚治虫も、1000の作品を残したと言われます。有名ドコロの「火の鳥」や「鉄腕アトム」以外にも、売れない作品がたくさんあったということです。

天才ほど多作であり、駄作の山を生み出しているのです。だからこそ、発想の質を高めるには、発想を広げ、大量のアイデアを思いつくことで、その中でいくつかは質のいい発想になるのですね。

では、肝心の発想の幅を広げるには、どうすればいいか。その方法論が、詳細に解説されています。その解説は、また次回で!