うめすこんぶ

日々のプログラミングで残しておきたいメモ.何かの役に立てれば幸いです.

人類の歴史と未来を語る名著、「ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来」を読了しました。

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世界的ベストセラーになった「サピエンス全史」。その作者の歴史学者が人類がこれから歩む未来を暴き出します。

人類は未来に3つものを志向すると作者は言っています。それは「不死」「幸福」そして「神性」です。 不老長寿の研究や生化学的にホルモンの調整などで幸福を追求する研究が進んでいますし、最後の「神性」では、人間の体をアップグレードして、意思だけによる遠隔操作や名のチップ埋め込みによる決済、サイボーグなどの面白い研究が紹介されていました。

また、未来にAIなどのコンピュータアルゴリズムが席巻するとどうなるか、という考察も面白かったです。AIにより雇用が奪われると言われて久しいですが、タクシー運転手や弁護士、医者などの職業はAIによって大半取って代わるようになります。そうすると世界では大量の無用社会級という、働く能力もなく、働く必要もない人間が生まれます。

大量のデータによって統計的に導き出されたAIによるアドバイスに、だんだん人間は信頼を置くようになってきました。今後は一層人間はコンピュータアルゴリズムのためにデータを進んで提供するようになり、AIによってキャリアや結婚相手が決まる未来になるかもしれません。

働かなくてもよく、人生も自分の意思よりデータに従う未来はディストピアのようにも思います。そんな未来がもし実現したら、我々の生きている意味はあるのでしょうか?

重厚長大な未来像に圧倒される名著ですね。