君と地球を幸せにする方法で、真の平和が実現可能になるかもしれないという話
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- 作者: 植島啓司
- 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
- 発売日: 2015/03/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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要約
現在の日本の幸福度はなんと、81位。GDPでは世界3位なので、豊かさは幸福に結びつかないことは明らかです。では、日本の人々が幸福になるためには一体何が必要なのでしょう。
この本は旅好きの著者が、世界各国を旅して学んだ、幸せになるための方法が書かれています。
世界では、コスタリカが幸福度1位と言われており、また、ブータンやネパールなど、最貧国のはずが幸福度の高い国もあります。そのような国に実際に足を運んで見た結果、どうやら幸福になる方法は、いくつかのキーワードで言えるようです。
それは、例えば 「あげるよりもらう」、「親密さ」「シェアする」、「楽しむ」です。
作者の方
植島 啓司さん。年間200日もたびにでかけているらしいほどの旅好きで、ギャンブルや宗教に詳しく、そのような方面の本を読んでない私にとっては新鮮で興味深い内容でした。
幸せにする3つの方法とは
今回は「あげるよりもらう」を中心にお話します。
ものやことを自分のものだけにせず、人に上げたり共有する。ブータンの人たちはそのように与える精神をもっていらっしゃって、積極的に人助けをするようです。ものをもらったときより、あげたほうが100倍嬉しい、といったブータンの方もいたようです。
仏教でも「陰徳を積む」と言う言葉があります。
人に知られず施せばいつか自分にも良いことが起こる、と言う意味です。
ブータンやネパールなどのアジアの仏教諸国では、このような道徳的価値観があるからこそ幸せなのかもしれません。宗教人類学者である著者らしい視点ですが、一見経済や合理性を欠いたものこそ、今の時代に必要とされるものになるのではないかと、私も感じました。
また、「シェアする」というのも最近は流行りつつ有る価値観ですね。
昔の日本ではものはもったいないということで皆で共有してましたが、高度経済成長期ぐらいから、だれでも一家に一台テレビを、と言う流れになってきました。次第にものを共有して贅沢をしなようにしよう、という価値観が薄れていきました。ですが、最近になって、シェアハウスに関心のある女性も増えてきました。また、これはわたしの見解ですが、AirbnbやUberなどの宿や車のシェアのシェアリング・エコノミーに関連したサービスも盛況です。
自分のものを自分のものだけにして、もらうことばかりを考えていては、幸せになれない。
なぜなら、今のそういった精神の日本人が、幸福とはいえないからです。ですから、ものを「あげる」「シェアする」ことで、日本人の幸福感は取り戻せる、と私は本を読んで感じました。
大仰なことですが、世界中のみんなが、このような価値観で「分かち合う」世界になれば、きっと平和が実現できるのではないか、とわくわくしました。
こうゆう人におすすめ
幸福や平和などに関心が有る方におすすめします。一見科学的な根拠が有る内容とはいえないですが、見方を変えれば、肩の力を抜いて読めるところがいいですね。